2022-06-27

6000年間、人は「鏡」に魅了され続けてきた

毎日当たり前のように使う、鏡(かがみ)。

古来から、人は水(水鏡)に映る自分の姿を見て、聖なるものを感じていましたが、

鏡は、世界中どの時代、どの文明においても「神聖なモノ」として重宝され、文明があるところには鏡の存在がありました。

こと日本において、「鏡」は特別な国の宝とされてきたため、本日は鏡を掘り下げて考えていきたいと思います。

 

 

あの世とこの世

日本人は、古来(縄文以前)より、死後の世界の存在を信じており、この世に対して「あの世」と呼んでいました。

あの世は、この世を鏡に映したように、(基本的には同じ世界だけど)上下左右、回転方向などが、そっくりそのまま反転していると信じられていました。

またあの世は、ある種の理想郷のような「清潔」で「完全」な姿も連想させたと言われています。

水の鏡に映る山を見て、山の上には「あの世」が広がっていると考えたことが、「死んだら空に行く」という価値観の起源だそうです。

反物質の存在

現代の量子力学(ものすごく細かい世界の物理学)の世界では、反物質なるものの存在が認められています。

既にスイスの欧州原子核研究機構(CERN)では、実験により、人工的に反物質を作り出すことにも成功しています。

反物質とは、文字通り、物質と真逆の性質をもつもので、物質を鏡に映したように(基本的に性質は同じ)、粒の回転方向が真逆になり、全ての物質には反物質が対になる形で存在すると言われています。

因みに物質と反物質が出逢うと、核融合のように反応を起こしますが、巨万のエネルギーを生み出すことがわかっています。

※具体的には、燃焼のエネルギーを1とすると、原子力発電に使われる核分裂反応が250万、太陽の核融合反応が2000万、そして反物質の反応は30億。

陽があれば陰があり、陰があれば陽がある。宇宙のどこかには、地球を鏡に映した「反地球」が存在するのかもしれません。


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コメント7件

  • keiko0621 says:

    とても興味深い内容でした。
    神社などにも鏡が祀られていますし、日本人にとって鏡は昔から特別なものなのですね。
    「かがみ」の「が(我)」を抜くと「かみ」が現れるというフレーズが特に印象に残り、私も時々「自分自神」という言葉を使うので、なんだか通じるものがありました。
    私は日本人のルーツに興味があり、今回、日本語一音一音が意味を持つという言霊も興味深かったのでこれから深めて行けたらと思います。
    そして、反物質のお話で、宇宙のどこかに反地球があるのではないか?と想像して大変ワクワクしました。
    素敵な動画とコラムをありがとうございました。

  • Azumi121 says:

    鏡について、興味深い内容でした。
    mirrorとmiracleの語源が同じ「驚き」を意味する語から来ている事はまさに“驚き”でした。
    日本における「鏡」について、言霊で「力・我・実体」を意味していて、「我、エゴ」を抜くことで「カミ」が現れる、というのは納得でした。日本神話で天照大神が八咫鏡を「私だと思って祭りなさい」と言っています。それが天皇がその鏡に対する事で「我」を取り除いて天皇としての使命を全うする、つまりカミの視点で客観的に見る事に繋がるのですね。

    鏡は主観ではわからなかった現実の実体がわかるため、鏡に写る自分を納得できる姿に変えて行く事が指標になるのですね。ありがとうございます。

  • Satoko says:

    「かがみ」の語源にはそんな意味が込められているのですね!
    日本語は奥深くおもしろいですね。

    「人は鏡」という言葉があるように、自分の言葉・行動・想いは相手を通して映し出されるものだと感じています。

    鏡に映る自分もそんな風に第三者から見た姿だと思い素直に受け入れることで良い点だったり改善点だったりを見せてもらえるんだなと思いました。

    鏡に映る自分がどうありたいかを意識する良いきっかけになりました!

  • mari2 says:

    パラレルワールド、もう1人の私など、SFのおとぎ話だと思われていた世界が、この記事を読んで案外嘘でもないかもしれないと思いました。
    現に、私が自分の課題とぶつかった時に現実逃避をしている最中に、これまで何十回、何千回と失敗してきた私が居て、その私が”今回こそは乗り越えてやる!”と、思っているのではないかな?と思うくらいに課題と向き合う力が湧いてくるのです。
    目には見えない、証明出来ない物がこの世には存在する。それが支えてくれていると考えると心強く感じます。

  • aki says:

    “あの世とこの世”、実に興味深いです。
    私事になりますが、よく母に「鏡を割るのとは縁起が悪い」「鏡を夜覗くとあの世に行くよ」と言われていました。

    当時の私からしたらなんで?と思いつつ、そこを追求することはなく、言われた通り『鏡は、大別にするもの』として認識するようになりました。

    動画やこちらの記事を読ませてもらい、母が伝えたかった本質をここで知ることができ、すごく納得しております。

    また、反地球の存在が、すごく気になるところです!

    万物の神秘は、奥深く、知れば知るほどに、こうして存在している奇跡をいつも感じさせてもらっています。

    この度も素敵なコラムをありがとうございます。

  • mukumuku says:

    Shouさん
    鏡についての動画・説明文、拝見しました。
    神秘な道具とされ古代から受け継がれた鏡。
    水鏡もそうですが鏡に映る別の世界として物語などにもよく使われていますね。
    神社や神棚にも鏡が置かれていますが理由が解った気がします。
    我(エゴ)を取ることで、かみ(神)が現れるという言霊の性質。

    この世とあの世についても興味深いです。
    鏡という言葉からこれほどまでにたくさんの事が分かる。
    日本語の奥深さを実感します。

    素晴しい動画をありがとうございます。

  • Yusei.N says:

    「鏡」にそのような言霊の意味があるとは知りませんでした。
    日本語の素晴らしさ、そして鏡の歴史や神秘的な意味について知ることができ、とても興味深いです。
    反物質の存在も実に面白いです。
    美しい動画のご提供をいつもありがとうございます。

    また膨大なリサーチをされてマインドマップで整理されている点、私も何かをアウトプットしたり思考を整理したりする際にマインドマップを書く癖を身につけていきたいです。
    こちらも載せて頂き、ありがとうございます。