今回は、紙幣誕生の物語を解説させていただきます。
なお、動画内の映像は、イメージ画像であり、正確なものではありませんのでご了承ください。
動画講義
信用創造の要は「信用」
銀行が、金庫に保管している金貨以上に融資をすることが出来たのは、「銀行に行けば、いつでも金貨を引き出せる」という絶対的な信用があったからです。
紙幣と金貨の引換が出来ないということがわかってしまうと、銀行は破綻しますので、当時の銀行は、信用を強固にするために工夫をしていました。
ひとつは、預金にわずかな金利を還元するという制度をはじめ、「お金を預けることは得なんだ」という共通認識を作ったことで、資産家に限らず、商人、聖職者、貴族、一般大衆まで、預金をするようになりました。
また、取り付け騒ぎが起きた際に、金貨への引き換えに対応できるように銀行同士で協力できるようなネットワークを作り、有事の際に備えていました。
このような緻密な設計によって、銀行と銀行券への信用は強固になり、信用創造の錬金術が続いていました。
重要なのは、情報より思考力
今回、お話をさせていただいたのは、公開情報を元に考察した私の仮説にすぎませんが、この仮説のもと、現代の紙幣を捉えると、「なぜ、世界は借金まみれなのか?」「なぜ、お金は増えるのか?」という冒頭の問いに対して、明確に答えを出せると思います。
いよいよ次回、資本主義のルールをまとめさせていただきますが、重要なのは、他人の導いた仮説を聴いて覚えることではなく、公開情報を元に、自分の頭で考えることです。
カードは揃いましたので、ぜひ次回の講義を受講する前に、お金の疑問について、ひと通りの考察を進めていただけますと幸いです。





