命を支えるオイル

今回は、ミクロマネジメント第一講義として、脂質について解説をさせていただきます。

身体を構成する最重要の栄養素ですが、わずか2つのポイントさえ押さえれば

8割方の改善につながりますので、参考にしていただけますと幸いです。

動画講義

酸化防止についての補足

火にかける調理では、急速に酸化が進むため、炒め物に使う油は、常温液体のキャノーラ油から、常温固体のバターやラードに替えると良いとお伝えしましたが、調理の内容によっては、風味が合わなくて使えないことがありますので、精製したオイル(MCTオイル)で代替すると、風味も損なわず、酸化リスクも一気に抑えることが出来ます。

また、揚げ物に使った油は、勿体ないから次回に置いておきがちですが、高温で空気にさらす揚げ物は、最も酸化が進む調理方法なので、毎回交換した方が良いと思います。

参考までに、私が調理用に使っているオイルは、グラスフェッドのバターとMCTオイル、オリーブオイル。

そして揚げ物用に、必須脂肪酸のバランスが良いキャノーラを使っていますが、バターに関しては直近で使う分だけ真空チルドで保管し、それ以外は冷凍保存しています。

餌と飼育環境

食肉を販売する業者の中には、「餌にこだわっています」という部分を推し出しているところがありますが、良質な餌を食べていても、バタリーケージに飼われている限り、抗生物質はほぼ間違いなく投与されており、身体や精神にかかるストレスも大変大きなものになっているのでお勧めは出来ません。

「平飼い」や、「ゲージフリー」を採用している畜産業者は、家畜の飼育環境に意識を向けている時点で、例外なく餌にも最低限の配慮をされていますので、餌よりも飼育環境を優先して採用すると良いと思います。

食肉や卵、乳製品などは、食品の表記に、育てた際に与えた餌や抗生物質が表記されませんので、「同じ卵」「同じ肉」だと思いがちですが、実際には全く別のものですので、ご注意ください。

良質な動物肉/ ジビエ

食肉におけるもっとも理想的なものは、恐らくジビエでしょうか。

日本では、古くから鹿や猪、鮎などのジビエを食してきましたが、たとえば猪は、野生のドングリやタケノコ果物などを食し、檻のない山で生活をしているため、ストレスフリーでオーガニックな肉質になります。

猪の肉は、豚のように脂が多いですが、お腹いっぱいに食べても、翌朝全くもたれず、消化負担の少なさを感じていただけると思います。

興味深いのが、ジビエを狩る際に、罠を使うか銃を使うかで、味が全く変わると言われており、罠を使った場合、あるいは銃1発で仕留められず苦しんで絶命した場合、肉に臭みが現れるそうです。

いわんやバタリーケージをや。ですね。

PYSICAL:身体を整える講義