視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚という五感の中でも、嗅覚ほど過小評価を受けているものはありません。 嗅覚は多くの動物にとっては、視覚や聴覚よりも重要であり、生命の守る役割をになっていますが、その仕組みは現代の科学でも殆ど解明されていません。 本日は、嗅覚の才を開花させるための「鼻洗浄」についてご紹介をします。 鼻洗浄の実践方法 鼻洗浄の方法として一般的なのは「片方の鼻から塩水を入れ、もう片方の鼻から出す」というやり方ですが、私は「鼻から入れて口から出す」手法を採用しています。 理由としては、鼻腔の全体隅々まで塩水を行き届かせることができるためです。 2年以上、ほぼ毎日行っており、今では「鼻腔の空間」を感じることもでき、狙った場所に想い通りに塩水を注ぐことが出来ています。 以下、私が実践している手法をご紹介します。 1:海塩18グラムを器に入れ、湯を注いで溶かす 2:浄水を注ぎ、2リットルの塩水を作る(濃度0.9%) 3:洗面器に1リットルの塩水を注ぎ、顔を下に向けて、右の鼻から吸い込み口から出す 4:同様に、洗面器に残りの1リットルを注ぎ、左の鼻から吸い込み口から出す 5:鼻腔に溜まった塩水を出すために、頭を左右に傾けながら鼻をしっかり噛む 6:深呼吸をして、鼻腔が浄化された感覚を愉しむ 初めは恐怖を感じるかもしれませんが、痛みは全くないので、焦って飲み込んだり気管に水が入らないように、リラックスして挑んでください。 また慣れないうちは、洗浄後に鼻腔溜まった水が時間差で垂れてくることがありますのでティッシュをお忘れなく。 鼻洗浄のリスクについて 鼻洗浄に使う水が不衛生である場合、繊細な鼻腔が炎症を起こしたり感染することがあります。 最悪の例としては、2012年にパキスタンで「脳アメーバ」が含まれた水で鼻洗浄を行った方が死亡する事故がありました。 日本の水にアメーバが含まれることはまず起こり得ませんが、繊細な鼻腔に水を入れるため、容器は常に清潔にしておくこと。そして塩水は必ず使い切ることを意識してください。 また「過剰に洗いすぎる」こともリスクに挙げられます。 塩水の濃度を上げると、洗浄や殺菌作用も上がる反面、鼻の粘膜が過剰に洗い流されてしまい、炎症を起こす事例が確認されています。 花粉症が酷い時期や、都会のガスを浴びたときには、濃度2%程度の塩水で洗浄することは効果を発揮しますが、日常の利用では、負担のかからない0.9%を推奨します。 嗅覚の感覚受容体 嗅覚は他の感覚器官と比べて、その感度のきめ細やかさが桁違いに高いです。 たとえば視覚は、RGB(赤緑青)と明暗の計4種の感覚受容体が光と色を認識しており、味覚は、甘味・旨味・塩味・酸味と25種の苦みの、計29種で基本の五味を感じています。 一方で、嗅覚は確認されているだけでも400種類以上の受容体があり、理論上では2の400乗(ほぼ無限)の組み合わせの匂いを受け取ることができます。 人は、受け取った情報と自分の記憶を結び付け「これは〇〇の香りだ」と認識できたときにはじめて「匂いの差を感じる」ことが出来るため、訓練していなければ違いを認識することはできませんが、訓練すれば、嗅覚はどこまでも発達していくということです。 秘密の書斎:体系的な動画講義 體(からだ)を整える おたより ラインにご登録いただければ、最新情報や特別なご案内を送ります。
Copy and paste this URL into your WordPress site to embed
Copy and paste this code into your site to embed