日本人が忘れてしまった布
わかった、正直に告白しよう。たしかに私は大麻をこよなく愛してる。
ある種の人にとって喫煙のない生活は、イルカのいない水族館のごとく味気ないものに感じるように、私にとって大麻は目覚めの瞬間から眠りに就くまで必要不可欠な相棒なのだ。
本日は、人々に忘れられた大麻草の魅力をご紹介しよう。
国産の大麻草で仕立てたシャツ、麻世妙(まよたえ)。
大麻草は、愚かな大人たちが理不尽な規制をかけたことで、すっかり絶滅危惧種となったが、日本人にとっては稲より古くから付き合いがあり、衣食住の衣を司る神からの贈り物である。
それは、フランス人にとっての葡萄樹やイタリア人にとってのオリーブのように、世界に誇るべきものであり、古来から何千種類もの製品と成り、和国の生活を支えてきたのだ。
某エイベックス社が立ち上げた麻世妙(まよたえ)は、現代に100%国産大麻の衣類を甦らせたブランドで、私は出逢った刹那から竜巻のような激しい恋に落ちた。
それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩き潰した。そのような見事に記念碑的な恋だった。
どうか頼むから、この美しい大麻の布を「麻」という言葉で、ひとくくりにしないでいただきたい。
たしかに麻という言葉は、元来、大麻を指すものだったが、見えない大きな力(政治的な都合)によって植物繊維の総称に替えられたため、リネンもラミーもジュートもサイザルも全部まとめて麻と呼ぶようになったのだ。
全く酷い話である。
「来年から東日本は、まとめて埼玉と呼ぶことにします。」と言われたら、市民たちは黙ってはいないだろう。
私が言いたいのは、そういう次元の話なのだ。
大麻のシャツに袖を通すと、肌寒さを感じる小春日和に、ぬくぬくとした布団で二度寝をするときのような心地よさを味わえるだろう。
麻世妙は上質な皮製品のように、経年変化によって着るほどに肌に馴染むため、季節が変わる頃には身体の一部になるのだ。
世界がこの価値に気付く前に一着いかがだろう。
おたより
ご存じの通り、館主は偏屈で気難しい人物である。
おそらく友達が少ないため申請してあげると喜ぶに違いない。
館主が集めた「叡智の結晶」は、Youtubeでも公開している。
ぜひ一度覗いてみてはいかがだろうか。
コメント9件
東日本をまとめて埼玉県と呼ぶことにします、なんて事になったらさぞ大炎上間違いなしだと容易に想像できるので、植物繊維の総称が麻である事に対するShoさんの嘆きをすごく感じます。
最近着る服の素材(肌触りや色合い、光沢感など)の重要性を感じる日々なので、大麻草を使ったシャツはぜひ着てみたいなと思いました。
ありがとうございます!
激しい恋の様な出逢いをしたこよなく愛する物を大雑把に括らないで欲しいという願いをひしひしと感じました。
その様な激しく心を揺さぶられるものが日常に心地よく溶け込む。
麻世妙に触れてみたいと思いました。
大麻=人体に悪影響のあるもの
という漠然としたイメージがありましたが、そのような歴史があることに驚きました。
機会があれば僕も日常生活に取り入れてみたいです。
”大麻”という言葉を聞いただけでも頭が拒否反応を起こしてしまうのは、これまでのメディアで得た知識のせいなのでしょう。
翔さんの大麻草への愛を読み進めるうちに、その恐怖心は消え去り、一度手に取って見たくなるほど興味が湧いてきました。
遥か昔から日本人に愛されていた大麻草との出会いがどれほど衝撃的なものだったのか文面だけでも伝わりましたが、体感してみないと本当の意味ではわかりませんよね。
今後も翔さんが出会うCodawariの紹介が楽しみです!
翔さん
“麻”の知られざる歴史を教えていただき、
ありがとございます。
生地の名前やその質感を知ってはいたものの、
それが真の物でなかった知り、驚きました。
大麻草と聞くと悪い印象に囚われがちですが、
誇張された情報社会によって根付いたものであり、今回の記事から日本が誇るべき物であることに気づきました。
その物の価値を知ることで、より深く人生を愉しむことができますね。
麻世妙の肌触り、一度体感してみたくなりました。
素敵なこだわりのご紹介をありがとうございます。
素敵ですね!
私は服を選ぶときに肌触りを気にするので、そういったシャツを着てみたいと感じました。
shouさん、素敵ですね。
旅のお供に麻世妙、
ぜひとも恋に落ちてみたいです。
情報に溢れているこの世界で
意味が深い素晴らしいものだけ、
shouさんの想いと表現が込められた
記事がいつも心地よいです。
次の発信も楽しみです♩
いつもありがとうございます。
翔さん、素敵な商品をご紹介くださりありがとうございます。服の素材は繊細なものほど着心地は良いですが、お手入れが大変なので敬遠していました。素材一つで恋に落ちるほど着心地が変わるというのは、名前もギャップもあってとても気になります。
着るもの一つで、感情が揺さぶられワクワクするならとても安いお買い物ですね。
参りました
ひとくくりにされ
何事もなかったように通り過ぎるところでした
現代社会は既に
手の込んだモノ
作者の顔が見えるモノ
作り手の思いや想いを感じられるモノにしか
深い意味で興味も共感も得られなくなっているので
翔さんの着眼点と心地よい揶揄の数々が
沁みてきます(^_^ゞ
では
じゃ~どうするのか!は気づいた人から取り入れていく事なので
翔さんが発信した事を私がさらに弘めていく事が
今回わかりました(^_^ゞ
翔さん
ありがとうございます!
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